組織図の書き方。

「クロネコヤマトの宅急便」の生みの親である
小倉昌男さんの名著「小倉昌男 経営学」を
再読しました。

 

久しぶりに読み返してみたのですが、
やはり面白いですね。

 

今では当たり前になっている
個人宅の集荷・配送ですが、

その昔は、

”儲からない仕事”

として、
誰も手をつけたがらなかったんですね。

 

当時の輸送と言えば、”商業貨物”

港から市場へ。

工場から倉庫へ。

倉庫から店舗へ。

などが中心でした。

 

これなら、
発着点が予め分かっているので、
輸送ルートや、輸送コストの計算がやり易い。

 

つまり、
儲けやすいわけですが、

個人宅となると…、

どこに配達するのか?
これは、依頼があるまで分かりません。

 

ということで、

当時、個人宅への配送をやっているのは、
郵便局ぐらいのものでした。

当時は、大げさにいえば、
”国営事業”だったということですよね。

 

その儲からない仕事に挑戦し、
見事に成功させた小倉昌男さんですが、

その手法は、
時代が変わった今でも色褪せず、
十分に通用するものが数多くあります。

 

そのひとつが、”セルフイメージ”です。

 

このメルマガでも、
何度か取り上げたセルフイメージですが、
小倉昌男さんは、いち早く取り入れていたんですね。

 

ヤマト運輸では、ドライバーのことを、
SD(セールスドライバー)と呼んでいます

 

単なる、”運転手”ではなく、”SD”

お客さまと直接やり取りするSDは、
ヤマト運輸の顔になる存在です。

 

その顔となる存在が、
ただ配達するだけの、無愛想な存在では
リピートはありません。

 

良い態度でお客さまと接して、
リピートしてもらう。

 

つまり、

「ただ運ぶだけじゃなくて、セールスの役割もあるんだよ」

ということを理解させるためにも、
セルフイメージは必須だったわけです。

 

また、

そのイメージをより高めるために、
いち早くユニホームの導入もしています。

 

さらには、
小倉昌男さんは、SDのことを、
サッカーのフォワードに例えることで、
SDの意識改革も行っています。

 

お客さまと直接触れ合うSDが、
お金を稼いでくる。

 

サッカーでいうところの、

”点取り屋”

 

いくら優秀なゴールキーパーがいても、
点を取らなければ、試合には勝てません。

 

試合に勝つには、
優秀なフォワードが必要なのです。

 

ヤマト運輸の場合は、
優秀なフォワードに、

”とっさの判断ができる”

ことを求めています。

 

お客さまから要望があったとき、
クレームがあったときに、

その都度、
センターに問い合わせて指示を仰ぐようではダメ。

 

”自分で考えて、自分で行動し、適切な処理ができる”

これが、
ヤマト運輸の点取り屋の仕事なんですね。

 

これをできるようにするために、
ヤマト運輸では、組織図の書き方にも工夫をしています。

 

商業貨物をやっていた頃の組織図は、

一番上に支店長があって、

その下に営業課長、

その下に営業係長、

そして、

一番下に、”運転手何名”という形で、
運転手を、十把一絡げにしていたそうですが、

 

今では、サッカーのメンバー表のように、

一番上にフォワードであるSDの名前を連ね、

一番下のゴールキーパーのところに支店長の名前がある。

SDが、
チームの中心プレイヤーであることを強調する組織図をつくり、
点取り屋であることを自覚させているのです。

 

自分が中心プレイヤーであることが分かれば、
自然と責任感も芽生えてくるものです。

 

組織図…、

というと、

トップを一番上に書く、
あのピラミッド型をイメージしてしまいがちですが、
これも固定観念のひとつです。

 

それぞれの組織に合わせて、
自由に変えてもいい、

特に決まりはありませんよね。

 

誰を中心に描くかで、
組織のカタチは変わっていくのです。

 

あなたの会社の組織図はどんなカタチをしていますか?

そのカタチは、
組織力の向上につながっていますか?

 

組織図について、
改めて見直してみるといいかもしれませんね。

 

 

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