マイナスに掛け算すると…。

当たり前の話ですが、
会計では、正しい数字を出さなければなりません。

 

では、正しい数字とは何でしょうか?

 

会計では、

”隠さず、証拠に基づいて、一定のルールで”

この3つの条件を満たすものを、正しい数字としています。

 

”隠さずに”すべての取引を、
通帳や請求書、領収証などの”根拠資料に基づき”、
”一定のルールで”計算したものが“正しい数字”

 

まぁ、当たり前といえば、当たり前ですかね…。

 

この3つの条件を満たせば、
正しい数字が出てくるということを、
会計では、「正規の簿記の原則」と呼んでいます。

この「正規の簿記の原則」は、
正しい過程を踏めば、正しい結果が出ることを
私たちに教えてくれているのです。

 

たとえば、
なくならない粉飾決算事件。

 

粉飾決算とは、会社の数字を誤魔化して、
自分に都合のいい数字を作ることです。

本当は赤字なのに、架空の売上を作って黒字に見せかける。
本当は儲かっているのに、架空の人件費を支払ったことにして税金逃れをする。

 

粉飾をすれば、

”隠さず、証拠に基づいて、一定のルールで”

の3つの条件は満たしていないので、
出てきたものは正しい数字とはいえませんよね。

 

その正しくない数字でお金を借りたり、
税金の支払いを免れたりすれば、
一時は成功と言えるのかもしれません。

 

しかし、
一度粉飾をすれば、その歪が必ずどこかに現れます。

 

その歪を誤魔化すために、また粉飾をする。
この繰り返しでいつかは必ずバレます。
あとでそのツケを払うときが来るのです。

 

粉飾決算のニュースがなくならないことからも、
いつかはバレることが分かると思います。
正しい過程を踏んで、正しい行動をすれば、正しい結果が出る。

 

その逆で、
間違った過程を踏んで、間違った行動をすれば、間違った結果が出る。

至極当然の話だと思いませんか?

 

「考え方 × 熱意 × 能力」

これは、
京セラの創業者の稲盛和夫さんの考える「人生・仕事の結果の方程式」です。

 

稲盛さんは、2010年1月に経営破綻したJAL(日本航空)の再建を任され、
わずか2年半後の2012年9月に再上場というV字回復に成功しましたが、
この復活の裏には、この「人生・仕事の結果の方程式」があったのです。

 

稲盛さんは、
人生や仕事の成果は、

”考え方と熱意と能力”

これら3つの掛け算によって得られるものであり、
決して足し算ではない、とおっしゃっています。

「能力」とは、才能や知能であり、先天的な資質を意味します。

「熱意」とは、事をなそうとする情熱や努力する心のことで、
自分の意思でコントロールできる後天的な要素となります。

この能力と熱意は、0点~100点がつけられますが、
注意したいのは、掛け算という点です。

いくら能力があっても熱意がなければ良い結果は出ません。
熱意があっても能力がなければ、
やはり良い結果は出ないということです。

 

そして、
一番大切なのが、算式の最初に出てくる「考え方」です。

 

「考え方」とは、
心のあり方や生きる姿勢、これまで記してきた哲学や理念、
思想などが含まれます。

 

なぜ、この「考え方」が大切なのかというと、
考え方には、熱意・能力と違い、”マイナス点”があるからです。

 

考え方の点数は、”マイナス100点~プラス100点”

ということは、
いくら熱意や能力があっても、
最初の考え方が間違っていれば、マイナスの結果を招く…、
ということになるのです。

 

”考え方が大切”
これは会計でも人生でも変わりませんね。

 

 

 

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