いい利益、悪い利益がある? 出せばいいってものではない利益。

”いい利益と、悪い利益がある”

 

実は、利益にも、
いい、悪いがあるって知ってましたか?

利益は出せばいい、
ってものではないんですね。

 

どういうことなのか?

 

説明していきましょう。

 

まず、

”利益には、種類がある”

このことをしっかりと押さえてください。
売上総利益、営業利益、経常利益、
税引前当期純利益、税引後当期純利益、

 

そして、
この利益には、それぞれ意味があるんですね。

 

売上総利益…粗利益

営業利益…本業の利益

経常利益…会社としての利益

当期純利益…臨時的な損益を考慮した最終利益で、税引前・税引後がある。

 

 

また、

売上総利益→営業利益→経常利益→当期純利益

この順番で、利益が細分化されていくのです。

 

 

このことを踏まえて、
ちょっと考えてみましょう。

 

たとえば、こんな会話が耳に入ってきたとします。

 

「今期は黒字だ。 ホッとしたよ」

 

さぁ、このときの”黒字”

あなたは、
どの利益のことを言っていると思いますか?

 

どうでしょう?

 

多くの方は、最終の当期純利益、

正確に言えば、
税金も差し引いた”税引後当期純利益”のことを指している、

そう思うのではないでしょうか?

 

確かに、

最終の利益が黒字であれば、

黒字決算とはなります。

 

しかし、

 

注意しなければならないのは、
その中身です。

 

最終利益は黒字でも、
こんなケースがあります。

 

営業利益…赤字

経常利益…赤字

当期純利益…黒字

 

これだと、黒字は黒字ですが、
あまり意味がないのがわかりますか?

 

営業利益が赤字、つまり、本業で赤字。
経常利益が赤字、つまり、本業を含めた会社全体でも赤字。

 

なぜ、最終黒字になったかというと、

 

経常利益と当期純利益の間にある”臨時的な損益”で
黒字になっているということなんですね。

 

臨時的な損益には、

たとえば、

建物を売却したとか、

保険金が入ってきたとか、

損害賠償金が入ってきたとか、

 

つまり、

毎年は発生しない、

”たまたま発生したもの”で、

”たまたま黒字になっている”

という見方ができてしまうんですね。

 

 

そうなると…、

 

 

銀行融資とか、

取引する前に行われる信用調査とかでは、

低い評価になってしまう…、

 

 

というのが、
容易に想像つきますよね。

 

 

逆に言えば、

 

最終は赤字であっても、

営業利益は黒字、

経常利益も黒字、

 

でも、

”たまたま発生した臨時的な損益”で、

”たまたま赤字になっている”

 

この方が、
下手な黒字よりは、評価は高いということです。

 

世の中、

”結果がすべて”

なんて言います。

 

確かに…、

 

そうなのですが、
利益は結果だけではダメなんです。
その中身、その過程が大切なんです。

 

これって、人間も同じですよね。

 

中身・過程を大事にして、
なおかつ、結果も出す。

 

そうありたいものです。

 

 

 

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